人生100年時代を考える①
今や、人生100年時代です。
私も、今後が気になる年になってまいりました。
とても元気ハツラツの両親が、介護状態になってしまったら。余計な心配かも、と思いながらも気になるところです。
「KINZAI」という雑誌に人生100年時代の特集を組んでおりましたので、抜粋して、ご紹介させていただきます。
1.超高齢社会の基礎知識
2030年頃には、人口の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上になるといった『本格的な超高齢社会』が訪れます。なお、現在は既に4人に1人以上が65歳以上の高齢者が占める社会となっています。高齢者の男女比を見ても女性が相対的に多く、75歳以上では男性対女性の比は約2対3となっています。
いざ「高齢者とは」を考えるとどうでしょうか。人によっては、年老いて介護が必要な弱々しい人を思い浮かべるでしょうし、かたや元気ハツラツと自由な時間を謳歌している人を思い浮かべるかもしれません。
他方、一人ひとりが自分の将来を考えたときに、明確なビジョンを描けている人はどれだけいるでしょうか。人生100年時代といわれ、80歳、90歳、100歳の生活をどれだけイメージできるでしょうか。「そんな先のことは分からない」「いまが忙しくて考える暇がない」「考えたくもない」、そのような声が多いのが現実ではないかと考えます。
年を重ねるとどうなっていくのか、高齢者が増える社会にどう対応していけばよいか、実は分からないことだらけなのです。
範囲は極めて広範多岐に及びますが、中心となる骨格は次の2つです。
①、個人が、より良く長生きしていくために知っておくべき「長寿時代のライフデザイン」に関わる知識と情報です。「健康」に関することはもちろん、理想の「生き方や老い方」、高齢期の「活躍」の仕方、「お金」や「住まい」のこと、医療やケアや終末期のことなどが含まれます。
②、社会が持続的に発展していくための「超高齢社会のデザイン」に関わる知識と情報です。社会保障制度全般から、医療、介護、年金、住宅、交通システムに関わる制度・政策、福祉工学や高齢者に関わる法制度などを含みます。
2.高齢者の実態とは。健康面に着目して
では、もう少し具体的な中身について、見ていきましょう。基本となる健康面に着目して、「年をとると健康状態がどのように変化していくのか」、その実態を捉えた研究成果を紹介します。これは、日本の高齢者約6000人を約30年にわたって追跡して、「加齢に伴う生活の自立度の変化」を明らかにしました。
分析の結果、男性では3つのパターンが見られます。約2割の男性は70歳になる前に健康を損ねて死亡するか、重度の介助が必要となってしまいます。その多くは生活習慣病です。他方、約1割の人は80歳、90歳以上も元気なまま自立度を維持できています。そして大多数の約7割は75歳頃から徐々に自立度を下げていきます。
一方、女性については、2つのパターンが見られます。早期に自立度を下げてしまうのは約1割で、約9割の女性は男性の7割の方と同様に、70代半ばから緩やかに自立度を下げていくことが確認されます。
男性は心臓病や脳卒中などの生活習慣病によって介助が必要となってしまう人が比較的多いですが、女性はもっぱら骨や筋力の衰えによる運動機能の低下により、自立度を下げてしまう人が多い傾向があります。
高齢者の健康に関しては、もう一点押さえておく必要があることがあります。それは「高齢者の若返り」の実態です。「日本人高齢者における身体機能の縦断的・横断的変化に関する研究」があります。少し古い結果ではありますが、2002年の高齢者は1992年の高齢者よりも約10歳程度若返っていることが確認されています。
高齢者の健康面の実態を垣間見ましたが、どのように受け止められましたか。
65歳の人と90歳の人では体力面を含めて異なることは多いですし、同じ年齢で見ても、健康面、経済面、家族構成や価値観、経験等、異なることばかりです。
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