menu

人生100年時代を考える②

不動産売却は各務原市・川島町不動産売却ドットネット エフケーホーム

各務原市・川島町の不動産売却は【各務原市・川島町不動産売却ドットネット エフケーホーム】へ

サイトマップ 会社情報

☎︎0586-89-4152

営業時間:10:00〜19:00

人生100年時代を考える②

1.3つのステージを視野に入れたアプローチの必要性

 

 人生100年時代、30~40年にも及ぶ高齢期は一様ではありません。さまざまな変化が訪れます。前回でも加齢に伴う健康状態の変化について紹介しましたが、その実態を踏まえると、高齢期には3つのステージが確認できます。

 

 男性の約7割、女性の約9割の方は、①70代半ばまでは、中年期と変わらず高い自立度を保ち(ステージⅠ)。70代半ば、加齢とともに緩やかに自立度を下げていき(ステージⅡ)。そして最終的に、本格的な医療やケアを受けながら暮らしていきます(ステージⅢ)。多くの人がこのように3つのステージを移行しながら、長い高齢期を過ごしていくのが実態です。

 

 それぞれのステージには、それぞれ特有のニーズと課題があります。まだまだ元気に活動できるステージⅠでは「健康で長生きしたい」という根源的ニーズ、また「社会の中での活躍の継続」を望む声(ニーズ)が少なくありません。地域の状況を見ると、現役生活をリタイアした後、新たな活躍の場所を求めるものの、「やることがない、行くところがない、会いたい人がいない」と、ないないづくしのために、自宅に閉じこもりがちな生活を送ってしまう人が少なくない現状が確認されます。また、30~40年にも及ぶ先の人生を見据えて「新たなライフスタイルを築きたい」というニーズもあります。

 

 緩やかに自立度を下げていくステージⅡでは、暮らしの中でちょっとした不便や困りごとが増えていきます。移動や買い物をするのも大変になったりします。高齢者の多くの人は、「家族や他人に面倒を見てもらうのは気が引ける、迷惑をかけたくない、できる限りいつまでも自立した生活を続けたい」ということを話されます。「いつか独りになっても自立した生活を続けたい」、これがステージⅡの大きなニーズです。

 

 そして、本格的な医療やケアを必要とするステージⅢでは、各種アンケートを通じても「最期まで住み慣れた地域および自宅の中で暮らし続けたい」という二ーズが確認されます。また、3つのステージを共通しては、いつまでも「楽しみたい」という根源的なニーズがあります。80歳、90歳、100歳になっても常に日々楽しみを味わいながら暮らしていきたいと思っているのです。

 

 

2.高齢期のお金を取り巻く状況

 

 高齢者の「お金」の事情についても見ておきましょう。人生100年を最期まで安心して暮らしていくには、お金が必要です。昨今、人生100年ブームに合わせて、各種メディアが「老後のためにいくら必要か」という数字を紹介しているのを見たことがあるかと思いますが、その数字は何千万円から1億円超までさまざまです。住まいの状況(持ち家か賃貸か)や就労状況(何歳まで働くか)、医療や介護にかかる経費の幅を考えると、一概にいくらといえるものではありません。条件や数字の置き方ではじき出される数字はいくらにでもなります。

 

 まずは高齢者の経済環境・家計実態を確認します。

 高齢者世帯(2人以上)の平均貯蓄額は約2500万円、全世帯平均(1798万円)よりも大きく上回っています。しかしながら、2000万円以上の貯蓄がある世帯が42.8%を占める一方で、600万円未満の世帯が22.6%であるなど、全体として非常にばらつきが大きい実態にあります。また、単身世帯についても同様にばらつきは大きく、1000万円以上の貯蓄のある世帯が46.6%である一方で、500万円未満の世帯が36.0%を占めています。

 

 他方、年間の平均所得は、全世帯平均が541万円であるのに対して、高齢者世帯(2人以上)は297万円といった水準にあります。周知のとおり、年金を中心とした暮らしを営む人が多いため(総所得に占める公的年金・恩給の割合が8割を超す高齢者世帯は68.1%)このような分布になります。年間所得が400万円未満の高齢者世帯は実に約8割を占めています。全体として高齢者は資産(ストック)はあるが、使えるお金(フロー)が少ないということ、また高齢期は現役時代の所得格差が年金等を通じて拡大するため、高齢者の世代内の格差が広がることが高齢者の貯蓄・所得の実態であり特徴です。

 

 では、毎月の家計はどのような実態にあるのでしょうか。一つのデータにすぎませんが、「無色」の高齢夫婦世帯の場合、毎月約5.5万円の不足となっています。貯金などを取り崩しながら暮らしている実態が確認されます。単純計算で65歳から100歳までの357年間、毎月5.5万円の不足を補うには65歳時点で2310万円(5.5万円×12ヶ月×35年)が必要ということになります。

 

 しかし、高齢期に必要となるお金が上記の生活費だけではありません。医療や介護にかかるお金、そして葬儀費用まで自ら準備しておく必要があるでしょう。医療費については生涯にかかる医療費の半分程度が70歳以降にかかるといったデータがあります。その70歳以降の医療費総額は約1100万円、かりに自己負担割合が3割とすれば、約330万円を自ら貯金等で準備しておかなければならないということです。介護については、人それぞれケース・バイ・ケースであるわけですが、平均で見ると、毎月約8万円もかかっている実態が確認されます。また平均の介護期間は約5年となっています。これを単純に掛け算しますと、介護のために480万円(8万円×12ヶ月×5年)が必要ということになります。また、葬儀費用の平均は約200万円となっています。以上の医療・介護・葬儀費用を合計すると約1000万円が必要ということになります。

 

 

3.人生100年時代のライフプランニングはどうあるべきか

 

 人生100年、安心して最期まで暮らしていくには、前述の実態データ(家計の補足分2310万円と医療・介護・葬儀費用の1000万円)から導き出す限りでは約3300万円を65歳時点で準備しておく必要があるということになります。

 

ただ、当然ながら、これに加えて、住まいの関係費用だったり(有料老人ホームへ住み替え、リフォーム費用等)、さまざまな一時金(旅行や車の買い替え等)だったり、必要な経費はさまざまあります。すぐに4000万円、5000万円と膨れてしまうでしょう。それだけのお金を65歳時点で確保できている人はごくわずかです。

 

 ひたすら「備える(貯める)、殖やす」ことを薦めるのは基本的なこととして必要と受け止めつつも、人生100年時代のライフプランニングとしてはどうでしょうか。これだけでは、本質的なところで不足を感じます。人生100年時代の意味を再確認すると、いまを生きる私たちは、先人たちに比べて多くの経験・時間を過ごすことができます。人生60年時代と100年時代を比べれば、ちょうど20歳からの大人生活時間は倍になります(40年→80年)。人生60年時代は一つのキャリア(仕事等)しか経験できなかったかもしれませんが、人生100年時代は2つでも3つでも新たなキャリア・ライフを築くことができます。それだけチャレンジできる時間があります。楽しい経験も倍楽しめるのが人生100年時代です。これはいまの長寿時代がもたらした恩恵といえることです。

 

 人生100年に対して「そんなに長生きしたくない」という声を聞くことも少なくありませんが、それだけの長寿の可能性を恩恵として受け止められるかどうか、長生きを真に喜べるかどうか、一人ひとりの個人に課せられた課題であると同時に、社会の課題でもあります。

各務原市・川島町の不動産売却は【各務原市・川島町不動産売却ドットネット エフケーホーム】へ

〒501-6022 岐阜県各務原市川島松倉町2502-1

宅地建物取引業者免許 岐阜県知事(1)第5305号

営業時間:10:00〜19:00 定休日:不定休